金井重要工業 ロゴ

MENU

2025/09/24

KANAIブログ

  • 不織布事業

拭くだけで撥水!「シリコーン担持不織布」のご紹介

“シリコーン”と聞いて、どんなイメージが浮かぶでしょうか。
ゴムのように柔らかい、耐熱性に優れているなど…。シリコーンは、さまざまな場面で私たちの生活を支える万能素材です。
本記事では、シリコーンの基本情報から、不織布と組み合わせる技術までお伝えします。

目次

シリコーンとは
シリコーン担持不織布の特徴
「担持」の技術と挑戦

シリコーンとは

「シリコン」と「シリコーン」は似た言葉ですが、まったく違うものです。
「シリコン」は元素記号Siで、ケイ素という素材そのものを指しており、
パソコンやスマホ等の半導体などに使われています。
「シリコーン」は素材を応用して作った化合物で、耐熱性や撥水性を持った合成樹脂…
例えば調理用ヘラやスマホカバーなどでこの素材のものを手にしたことがある方も多いと思います。
コンタクトレンズや防水スプレーなどにもシリコーンが使われており、
実は生活のすぐそばにある物であることが分かります。

シリコーンには優れた特性が非常にたくさんあります。
例えば耐熱性、耐寒性です。非常に広い温度範囲に耐え、特性が変化しない、高い熱安定性を持っています。
この特性により、電子レンジで使えるシリコーンバッグや、鍋敷きやミトンなどに採用されています。
その他、表面張力が低いため、ほとんどの素材に張り付きにくく、型材や剥離剤として使用されたり、人体を含む生体への毒性が低い物質であることから、医療用のインプラントやカテーテルに使用されたりと、様々な特性と形態を活かして、あらゆる業界と用途で活躍しています。

<主なシリコーンの特性>
・耐候性(耐紫外線性)
・弾性
・低毒性
・耐水性
・電気絶縁性

<活用されている分野と用途>
・医療、衛生分野
 点滴チューブや手袋、医療用パッド
・美容
 メイクチップ、シリコーンオイルとしてスキンケアやヘアケア製品
・建築、土木、工業
 シーリング材、ガスケット(パッキン)、接着剤


その他、キッチン用品、電子機器、自動車など。

シリコーン担持不織布の特徴

「シリコーン担持不織布」は、対象物を軽く磨くだけで対象物の表面にシリコーンを付着させることができる製品です。
期待できる効果として、
・撥水性の付与
・艶出し効果
・防汚効果
これらを同時に実現可能です。

弊社では、様々な特性の中から「撥水性」に着目して製品を開発しました。
一般的な「不織布自体の撥水加工」と異なり、対象物そのものに撥水機能を持たせている点が当製品の大きな特徴です。
開発にあたっては試作を重ねて完成に至り、条件によりますが、効果の持続性も確認できています。

その他日常生活での活用シーンとしては、キッチンの水回りで、シンクや蛇口を拭いておくと水滴や汚れをはじきやすくなり掃除が楽になったり、鏡や窓を拭いておけば、水はねや結露による水滴の付着を軽減できそうです。

<YouTube動画のご案内>
今回の紹介動画では、実際に自動車のリアバンパーを磨いてみました。
磨いた部分に水をかけるシーンでは、水が玉状になる撥水効果をご確認いただくことができます。

担持の技術と挑戦

シリコーン担持不織布についてご紹介しましたが、「担持(たんじ)」も聞きなれない言葉だと思います。
「担持」は専門的な表現ですが、言い換えると「不織布の繊維に機能性のある素材を定着・保持させる」ことです。
金井重要工業は「機能性紛体担持加工技術」が強みであり、今回ご紹介したシリコーンの他にもクエン酸やカラス忌避剤など、不織布に様々な機能を付与することに成功しています。

今後もシリコーン以外の様々な薬剤担持にもトライしていきたいと考えており、
お客様のご要望に応じた仕様開発も可能です。

「こういう薬剤は担持できる?」
「色や厚みは変更できる?」
「もっと詳しいデータを知りたい」など
どんなニーズやご質問もお気軽にご連絡ください。

CONTACT

お問い合わせ

お問い合わせはお電話、メールにて受け付けております。
お気軽にお問い合わせください。