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2025/07/02

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大阪・関西万博 金井重要工業「不織布スペーサ」出展

提供:(公社)大阪パビリオン
提供:(公社)大阪パビリオン

<出展内容>
展示期間:2025年7月8日(火)~7月14日(月)
展示場所:大阪ヘルスケアパビリオン内「リボーンチャレンジ」
リボーンチャレンジ名称:No/BORdER~国境・垣根・時代・カベを越える技術展~
金井重要工業は、がんの放射線治療に使用する医療機器「不織布スペーサ」を展示します。

・コンセプト
不織布スペーサは、がん患者さまの”命”を救い、”つなげていく”役割を担う製品です。
創業から131年”紡いできた”歴史や伝統、想いの連なりを糸というモチーフに込めて、
当社の展示ブースコンセプトは「生命の糸」としました。

会場では、医療系のブースであることを直感的に認識できる壁面の大きな人体のグラフィックと、
美しい糸と光の流れが来場者をブースへ導きます。
大阪ヘルスケアパビリオンのテーマ「REBORN」と、
当社が紡ぎ、社会にご提供する価値を感じていただけるよう、空間全体でコンセプトを表現します。

<不織布スペーサとは>
・開発のきっかけ
不織布スペーサは、ニーズ発表会の場で大学病院の医師から課題を伺ったことをきっかけに、
産学・医工連携で開発に成功した国産の高度管理医療機器(クラスⅣ)です。
クラスⅣは、人体への影響が大きく、不具合が生じた場合に生命の危険に直結する可能性がある機器
を指し、人工心臓弁やペースメーカーなどが該当するクラスです。
医療分野参入にあたって専門用語を理解するところからスタートし、臨床試験など、安全性を確立するためにも、約13年という非常に長い開発期間を要しましたが、現在は医療機器メーカー様から販売され、使用されています。

・スペーサの用途と特徴
不織布スペーサは、がん腫瘍と正常な臓器との間に置き、
隙間をつくって離してあげることで、放射線から健康な臓器を守ります。
強い放射線を低いリスクで照射することが可能となり、より根治的ながんの治療を行えるようになります。

また、原料が生体吸収性樹脂であるため、手術後は体内でゆっくり分解・消失します。
放射線治療後に体内からスペーサを取り出す必要が無いため、
手術を1回省略でき、体力を温存して早く元の生活に戻る準備ができることが大きな特徴です。
特に子どもやお年寄りの治療後のQOL向上に大きく貢献する、患者さまに寄り添い設計された製品です。

<主なメディア実績>
万博出展を機に、多数のメディアでご紹介いただいています。
当社や技術革新室のことを一般の方、業界外の方に知っていただく機会が増えていることを実感し、大変嬉しく思います。
・大阪府制作『大阪・関西ビジネスハンドブック』
・帝国データバンク 帝国ニュース関西版
・Kiss FM KOBE Wave!!!! 等

<当社について>
金井重要工業は1894年に創業し、今年131年目を迎えた素材メーカーです。
伊丹市で製造している、糸を作るための紡績機で使用される「繊維機器」と
宝塚市で製造している工業用から家庭用まで様々な製品を持つ「不織布」の2つの事業を展開しています。

2014年には、新たな事業の創出を目指して「技術革新室」を発足し、当社のコア技術を応用展開することに注力。
不織布スペーサだけでなく、骨折時に使用される体内用固定ピン等も製造しております。
これまで培った加工技術を活かす、産官学、医工連携での共同開発や特許出願実績があり、
ISO13485認証も取得済みで、2022年からは医療機器を製造する専用建屋にて開発・生産を行っています。
今後も不織布の可能性を追求し、多様な分野のお役に立てる用途を見つけ、社会に貢献していきたいと考えています。

<さいごに>
万博会場では、不織布スペーサとの出会い、ブースでの気づきを通して、
自分ごととして捉えづらい“がん”や“いのち”について考えるきっかけになればと思います。
ぜひ製品や展示について、身近な人にもお話していただくことで少しでも皆さんの記憶に残って、
いつか、自分や大切な人ががんを治療する際に、より良い選択の一助になればと考えております。

金井重要工業では今後も、医療従事者や患者の負担軽減を目指した「低侵襲」な医療機器開発に向け、
医療現場のニーズを積極的にキャッチし、ヒアリングや試作など迅速に対応いたします。
その他、切削加工、炭素繊維や金属繊維の分野など医療以外のニーズも募集しております。
ぜひお気軽にお問い合わせください。


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