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2025/12/01

KANAIブログ

  • 不織布事業

エアフィルターはなぜ必要?構造と定期交換について

快適な空気環境を守るために欠かせないエアフィルターは、空調機器や塗装ブース、工場設備など、あらゆる場所で使われています。
今回はエアフィルターが世の中に必要とされ、空気を綺麗にする仕組みや、定期交換の必要性についてお伝えします。

目次

空気を綺麗にする仕組み
エアフィルターの交換について
交換を行わない場合のリスク
さいごに

空気を綺麗にする仕組み

まずはエアフィルターが空気を綺麗にする仕組みを見てみましょう。
エアフィルターは、細かな繊維が絡み合った「不織布」でできています。
不織布は、繊維を絡み合わせて作る布のことを指します。縦糸と横糸を織って作る布とは違い、繊維がランダムに重なり合い、絡み合うことで強度と微細な空隙(くうげき)を形成しています。
この空隙(くうげき)が、空気を通しながら空気中の粒子や粉じんを効果的にしっかり捕らえます。

大きな粒子は繊維に衝突して捕えられ、小さな粒子は繊維の隙間を通る際に引っかかったり、静電気の作用によって吸着されたりします。
これは性能の証とも言えますが、エアフィルターは粉じんや花粉などの微粒子を少しずつ捕集していくことで、時間の経過とともに目詰まりが進みます。

エアフィルターの管理を怠り、目詰まりが進むとどんなことが起こるでしょうか。次はエアフィルターの寿命と定期交換の必要性をお伝えします。

エアフィルターの交換について

エアフィルターの寿命は使用環境や設置場所によって大きく異なりますが、工場などの粉じんが多く発生するような場所では1か月~、オフィスビルなどの一般的な空調では3~6か月ほどで交換することがあります。
交換時期を判断する方法としては、定期的な差圧測定(フィルターの前後で空気圧の差を測る方法)や、運転時間・環境条件に基づく管理が有効とされています。こうした厳密な計測を行わない場合では、奇数偶数を決めて隔月で交換したり、季節ごとを目安にした年4回の交換をルール化しているところもあります。

このような頻度で定期交換が勧められるのには理由があります。
不特定多数の人が利用するビルや施設において衛生的な環境を維持確保することについて、
厚生労働省が定める「建築物における衛生的環境の確保に関する法律(通称:建築物衛生法、ビル管理法)でその詳細が定められています。
具体的には、汚れた空気や粉じんが室内に循環することで利用者の健康被害や作業環境が悪化することを未然に防ぐために、空気調和設備の定期点検や清掃、フィルターの管理などが義務付けられています。

続けて、交換を行わない場合どんなことが起こるかも知っておきましょう。

交換を行わない場合のリスク

定期交換を行わない場合は、次のようなリスクが発生します。
様々な微粒子を捕集し続け、空気の通り道が少なくなる(=通気抵抗が上がる)と、モーターや送風ファンに負荷がかかり、風量の低下や電力消費が増加を招くほか、機械の故障や、機械の寿命を縮める原因にもなります。
さらに、捕集性能が低下すると室内空気の清浄度も下がり、衛生面・生産面のリスクにつながる恐れもあります。
目詰まりしていなくても、汚れたフィルターでは捕集した粉じんや有機物を栄養源としてカビや細菌が繁殖する可能性があり、時には不快な臭気や微生物を発生・放出してしまうこともあります。
特に病院や食品工場などの衛生管理が重視される施設では、フィルターの清潔さが空間の安全に直結するため、適切な管理と交換が必要です。

注意したいのは、目で見て「まだ綺麗だから大丈夫」と判断してしまうことです。
エアフィルターは目に見えないような非常に小さなサイズの粉じんを捕集してくれているため、ほとんどの場合、目詰まりや劣化は目に見えないところで進行しています。
そのため、定期交換でリスクを先回りして防ぐ「予防保全」の意識が重要になります。

さいごに

エアフィルターの交換は、季節の変わり目や稼働時期の切り替え期には交換依頼が集中することもあり、メーカーの安定供給体制が重要になります。
金井重要工業は、トラベロン®、ユニクリーン®エアフィルタという2つのブランドで多種多様なエアフィルタを展開しており、兵庫の製造拠点を中心に、大阪・名古屋・東京の営業拠点と連携し、全国各地のお客様へ安定供給と技術サポートを行っています。
※金井重要工業では、製品名を伸ばし棒のない「フィルタ」に統一しています。

その他にも、エアフィルターの選定、交換やメンテナンスに関するお問い合わせ、その他仕様の検討でお困りの際はぜひお気軽にご連絡ください。

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