2025/07/31
KANAIブログ
金井重要工業は、大阪・関西万博 大阪ヘルスケアパビリオンに
がんの放射線治療に使用する医療機器「不織布スペーサ」を展示しました。
<出展内容>
展示期間:2025年7月8日(火)~7月14日(月)
展示場所:大阪ヘルスケアパビリオン内「リボーンチャレンジ」
リボーンチャレンジ名称:No/BORdER~国境・垣根・時代・カベを越える技術展~
・スペーサの用途と特徴
不織布スペーサは、がん腫瘍と正常な臓器との間に置き、隙間をつくって離してあげることで、放射線から健康な臓器を守ります。
強い放射線を低いリスクで照射することが可能となり、より根治的ながんの治療を行えるようになります。
また、原料が生体吸収性樹脂であるため、手術後は体内でゆっくり分解・消失します。
放射線治療後に体内からスペーサを取り出す必要が無いため、手術を1回省略でき、体力を温存して早く元の生活に戻る準備ができることが大きな特徴です。
特に子どもやお年寄りの治療後のQOL向上に大きく貢献する、患者さまに寄り添い設計された製品です。
<来場者の反響>
1週間という短い展示期間でしたが、海外からの来場者、遠足や卒業旅行中の学生、看護師・医師・放射線技師などの医療従事者、がん患者やそのご家族など、展示ゾーンへは毎日約1万人近くの多様な方々に足を運んでいただきました。
一般来場者からは、当社ブースで初めて不織布スペーサを知り、「すごい」「早く知りたかった」といった驚きの声のほか、写真を撮って「家族にも教えたい」と言ってくださったことが、特に印象に残っています。
当社の技術が社会や生活に寄り添い、人から人へ伝えたくなる存在であることを大変嬉しく思いました。
医療に従事する方々からは、現場視点の専門的な質問に加えて、より患者の負担を小さくする、腹腔鏡手術で使用できる開発品への期待など、技術への高い関心を感じたほか、開発者への感謝と応援のお言葉もたくさんいただきました。
また、がん患者やそのご家族からは「希望が持てた」「もっと知りたい」といった切実な言葉も寄せられ、不織布スペーサの社会的な意義を改めて感じる瞬間となりました。
その他にも嬉しく励みになるお言葉をいただき、社員として誇りに思うとともに、こうした経験を、より多くの社員と分かち合える機会を広げていきたいと考えています。
<出展を終えて>
多くの方々の多様な視点や率直な声に触れることで、私たちの技術が社会に果たす役割や、
これからの開発の方向性をさらに深めるきっかけとなりました。
不織布スペーサに代表される生体内分解性不織布は、その加工だけでなく
材料の取り扱いや作業環境、製品の保管・流通に至るまで高度な管理が求められます。
しかし、その難しさの先には、再生医療やDDS(ドラッグデリバリーシステム)のような
未来を担う医療技術との高い親和性があり、より多くの患者さんを救う可能性を秘めています。
今回の出展を通じて実感した医療技術の進歩への期待に応えられるよう、
産官学で連携しながら技術イノベーションを起こしていきたいと考えています。
<お問い合わせについて>
展示会では限られた時間の中で、当社の技術や製品について十分にお伝えしきれない部分もあったかと思います。
より詳しい技術資料や活用事例のご紹介、医療ニーズをはじめとする製品開発・協同開発に関するご相談など、どのような内容でも遠慮なくお問い合わせください。
また、広報面での取材依頼や、展示会・イベントへの出展に関するご提案も歓迎しております。
(これまでの主なメディア実績)
・大阪府制作『大阪・関西ビジネスハンドブック』
・帝国データバンク 帝国ニュース関西版
・Kiss FM KOBE Wave!!!! 等
<フォトギャラリー>
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